他校の君。【完】
分からないなりに予定を考えてみる。
(中間のテストの準備期間前に入るから明日から部活休みだし)
みっちゃん達とは特に約束してないし、
「勉強する以外は無い…かなぁ?」
考えながら口に出すと、武君がニッコリと笑った。
「じゃあ、遊園地一緒に行こ?」
「……へ?」
ゆ…う…えんち?
遊園地ってあの遊園地だよね?
突然誘われて、目をパチクリさせてしまうと、一臣君が武君に向かって呆れたように溜め息を吐いた。
「お前の方が俺より遥かに馴れ馴れしいだろ。何だいきなり遊園地って。行かなくていいぞ?香澄」
「え?う、うん」
一臣君に話しかけられて、思わずコクリと頷いてしまう。
まあ、元々断るつもりだったけれど。
「は?何で一臣が返事するんだよ!ってかお前も参加なんだからな!」
「…俺も参加って初耳なんだけど」
「俺が今決めたんだよ!」
「…行かねぇ」
「決定!」
「人の話を聞け」
「決定!!」
「………」
チッと舌打ちした一臣君に武君が『勝った!』と呟いた後、あたしを見た。
「行こ?香澄ちゃん」
「…え、あの…」
元々断ると決めていたあたしの返事はもちろん…