君は僕のお姫様  〜紫月妖怪退治〜
魔性が視線を戻して姫を見る。

姫は当初と同じ目。好奇心の光を宿した目で、
「じゃあ、
仲直りしてくださいますか?」
そう聞いた。


さっきとは違った衝撃が魔性を襲う。
横からハンマーで殴られた様な、何とも言えない眩暈。

―何を言ってるんだコイツは?
仲直りも何も、いつ仲良くなったのか。


チカチカクラクラする脳の中で、昔、他の魔性が言っていたセリフが再生された。
『人間の女にゃ気を付けろ!
人間の男は俺達と考え方が似てやがるからやりやすい。
だが、女は何考えてるかさっぱり分からん!』

あぁ。コレのことか。


姫は答えを待っているのか。じっと魔性を見上げている。
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