君は僕のお姫様 〜紫月妖怪退治〜
月が円を描いて浮いていた。かすかに歪んだ楕円の十三夜。
陽を映す天空の大鏡は、満ちれば満ちるほど魔性には毒だが、
マーナオは今夜もむらさきを訪ねる。
昨日、
「先にお話しした菓子。マーナオにも食べて頂きたくて。
お願いしたら明日届くそうなんです。是非来て下さい」
そう言われて、結局来てしまった。
ただの暇つぶしだ。と、本人は否定するが、
端から見れば入れ込んでいるようにしか見えない。
勝手知ったるなんとやら、
一目につかぬよう庭を通ってむらさきの部屋へ向かう。
陽を映す天空の大鏡は、満ちれば満ちるほど魔性には毒だが、
マーナオは今夜もむらさきを訪ねる。
昨日、
「先にお話しした菓子。マーナオにも食べて頂きたくて。
お願いしたら明日届くそうなんです。是非来て下さい」
そう言われて、結局来てしまった。
ただの暇つぶしだ。と、本人は否定するが、
端から見れば入れ込んでいるようにしか見えない。
勝手知ったるなんとやら、
一目につかぬよう庭を通ってむらさきの部屋へ向かう。