君は僕のお姫様 〜紫月妖怪退治〜
月影の庭に降り立ったその人は、
「それとも、そんなざまでまだ僕に勝てるとでも思ってるの?」
傲慢な態度と声で、言い放つ。
藤紫の狩衣に袴、烏帽子をかぶった小柄な少年だった。
でも、
その顔は…声は…、
「むらさき?!」
マーナオは驚愕にそう叫ぶ。
マーナオのその言葉に少年はつかつかと歩み寄り、マーナオの肩口を蹴り飛ばした。
仰向けになり痛みに顔を歪ませるマーナオを見下ろして、
「僕の名前はゆかり。
加持祈祷を生業とする高月(こうづき)家次期当主 高月 紫(ゆかり)だ」
そう宣言した。
「それとも、そんなざまでまだ僕に勝てるとでも思ってるの?」
傲慢な態度と声で、言い放つ。
藤紫の狩衣に袴、烏帽子をかぶった小柄な少年だった。
でも、
その顔は…声は…、
「むらさき?!」
マーナオは驚愕にそう叫ぶ。
マーナオのその言葉に少年はつかつかと歩み寄り、マーナオの肩口を蹴り飛ばした。
仰向けになり痛みに顔を歪ませるマーナオを見下ろして、
「僕の名前はゆかり。
加持祈祷を生業とする高月(こうづき)家次期当主 高月 紫(ゆかり)だ」
そう宣言した。