君は僕のお姫様 〜紫月妖怪退治〜
「お前には僕の使役になってもらう」
ゆかりはそう言うと、さらに複雑に切り出された紫色の幣を、マーナオの喉元に突きつける。
マーナオは警戒しつつも恐れてはいなかった。
「何を……」
どんなに術が強大だろうとも、こんな短時間では無理だ。
姿、知恵、意識、全てをキチンと備えているほど力ある魔性を、殺せども意のままに操れる人間など居るはずがなかった。
ゆかりはにやっと笑い、
「マーナオ」
名を呼んだ。
マーナオの喉が焼けるように痛み出す。
喉の下、胸の上部を中心に全身に赤色の筋が浮かび上がる。
ゆかりはそう言うと、さらに複雑に切り出された紫色の幣を、マーナオの喉元に突きつける。
マーナオは警戒しつつも恐れてはいなかった。
「何を……」
どんなに術が強大だろうとも、こんな短時間では無理だ。
姿、知恵、意識、全てをキチンと備えているほど力ある魔性を、殺せども意のままに操れる人間など居るはずがなかった。
ゆかりはにやっと笑い、
「マーナオ」
名を呼んだ。
マーナオの喉が焼けるように痛み出す。
喉の下、胸の上部を中心に全身に赤色の筋が浮かび上がる。