君は僕のお姫様  〜紫月妖怪退治〜
ゆかりが符を息吹でもって放つ。

マーナオは万全を期してギリギリまで引き付けて横跳びで避ける。

しかし、
マーナオの居た空間を虚しく切るはずの符は、有り得ない角度で曲がりマーナオを追尾する。

符は過たずマーナオの胸元にある赤い痣のような所へと入り込んだ。

―くだんの印の残りか!
マーナオはゾッとした。

しかし、気付いたものの符はあっと言う間に消え、
マーナオの体は金縛りのように動かせなくなった。

「何を…」
声は絞り出せる。
だが体は動かす事はままならない。
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