君は僕のお姫様 〜紫月妖怪退治〜
「僕が一々指示していたら面倒くさいからね」
ゆかりは服を侍女に渡しながら、
「最初に『令』をつけなさい。細かく指示しなくても理解すれば動きます」
指示を出す。
木戸がはずされて隣の部屋が少し見えた。
大きなタライと湯気の立つ桶がある。
「暴れられないとは言え、呼吸の問題で少なからず声が出せます。大変とは思いますが、頼みます」
嫌な予感がする。
喉から声を絞り出し、
「…お前…何を…」
その声でゆかりが振り返り、
「さて、湯浴みの時間だ。『令 隣の部屋まで歩こうか』」
それを合図にマーナオの体が意に反して歩行する。
ゆかりは服を侍女に渡しながら、
「最初に『令』をつけなさい。細かく指示しなくても理解すれば動きます」
指示を出す。
木戸がはずされて隣の部屋が少し見えた。
大きなタライと湯気の立つ桶がある。
「暴れられないとは言え、呼吸の問題で少なからず声が出せます。大変とは思いますが、頼みます」
嫌な予感がする。
喉から声を絞り出し、
「…お前…何を…」
その声でゆかりが振り返り、
「さて、湯浴みの時間だ。『令 隣の部屋まで歩こうか』」
それを合図にマーナオの体が意に反して歩行する。