Heavenly white
「ふーん…悩んでるんだアンタも」
きっと、多分お前のせいだよ。
俺の中に入ろうとしてるから。
なんでだよ…
「俺だって思春期の中学生だからな~悩むよ?そりゃ、俺振られたばっかだし」
「…アンタなら、また新しい女できるって」
「そりゃそうでしょ?すぐにな!」
桐生を落とすって決めたから。
「ウザ~…悩み聞いてあげようか?」
桐生は俺の横に座った。
余計なお世話だっつーの。
悩みは、俺の中にあるこの不可思議な感情。
意味のわからない痛み。
「…いらねえよ」
「じゃあさ、後藤…もっと楽しそうに喋りなよ!無愛想だから振られるの」
楽しくもないのに、楽しそうに喋るのかよ。
おかしいだろ。
俺は、別に無愛想なわけじゃない。
楽しくないだけだ。
俺の気まぐれ、周りに合わせる方が疲れる。
「大きなお世話だ、ばーか」
「なっ!バカって何よ!超失礼じゃん」
桐生は、ムッスーとしてしまった。
なんか忙しい奴だな。
怒ったり、不貞腐れたり、笑ったり、悲しそうにしたり。
こういうのを、百面相っていうんだっけ?
見てて、飽きないかも。
面白いな、桐生って。
「…なーに笑ってんの。キモいよ」
今度は、俺の顔をジロジロ見てきた。
近い。
顔の距離近い。
「キスでもしようとしてるわけ?」
冗談でからかってみた。
すると、顔が赤くなっていった。
「変態!万年発情期!エロ仙人!!!!」
俺のみぞおちクリーンヒット★