一枚の壁




ルドルフside







僕に甥っ子が生まれた。

大好きな姉さんとハンス兄ちゃんの子ども…



嬉しい。


でもハンス兄ちゃんは知らないままでいいのかなって思うんだ。


こんなに可愛い子なのに…

父親を知らないなんて。












だから――




届くかわからないけど僕は手紙を書く。



ハンス兄ちゃんに知らせるために。


姉さんを忘れてほしくないから…




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