一枚の壁
「アルバートさんは、イギリスの諜報員なの?」
「身分は明かせない。
だが、今日のことは君と僕だけの話にしておこう。
大佐のことは気懸かりだが…
ルドルフとお姉さんを、引っ張り込んでも何もならないだろうからな」
「ありがとう。
アルバートさん」
「だが、今日のことは内密にな。
いつか、また君と僕は会うだろうけど…
その日まで。」
よく、アルバートさんの言っていることはわからなかった。
でも、僕は…
アルバートさんは信じられる人だと思った。
だから
「はい。
ケンブリッジでお会いしましょう(笑)」 って言った。