一枚の壁
食事を終えた私たちは、ハンスの家に行く事にした。
「パパ、ハンスの家に行くね!」
『また俺が送りますから…』
『わかった。
娘に手を出すなよ』
『それは保証できません(笑)』
「ハンスっ!」
『大丈夫です。
お義父さん』
『お前を信じてる』
そう言ってパパは自室へ消えた。
『お義母さん、ごちそうさまでした』
『もう帰るの?』ママが言った。
『ハンス兄ちゃん帰るの?』 ルドルフが話しかけた。
『オリンピックの間は、いるから。
またくるさ…
ごめんな、ルドルフ』
『その時は遊んでね』
『ああ』
「ハンス、行こう♪」
『うん』