一枚の壁


















食事を終えた私たちは、ハンスの家に行く事にした。




「パパ、ハンスの家に行くね!」




『また俺が送りますから…』









『わかった。
娘に手を出すなよ』





『それは保証できません(笑)』





「ハンスっ!」


『大丈夫です。
お義父さん』






『お前を信じてる』


そう言ってパパは自室へ消えた。
















『お義母さん、ごちそうさまでした』



『もう帰るの?』ママが言った。


『ハンス兄ちゃん帰るの?』 ルドルフが話しかけた。







『オリンピックの間は、いるから。
またくるさ…

ごめんな、ルドルフ』



『その時は遊んでね』



『ああ』





「ハンス、行こう♪」






『うん』






< 29 / 202 >

この作品をシェア

pagetop