一枚の壁
『そうか。
クリスティーナらしいな…』
ハンスは優しく、そう言った。
ハンスの家についた。
『まぁ!
クリスティーナ!』
「お久しぶりです」
『親父とお袋に、報告があるんだ』
『とりあえず、入りなさい。
クリスティーナ、何もないけどごめんなさいね』
「いえ…」
私たちは、リビングに通された。
『ハンス、どうした?』
ハンスのパパだ!
「お久しぶりです。
クリスティーナです」
『おお!
綺麗になったね』
『親父、お袋…
報告があるんだ。
俺、クリスティーナと付き合う。
結婚を前提に』
『あらそう。
私に娘ができるのね♪
うちにはむさ苦しい男の子しかいないから、マリア(クリスティーナの母)が羨ましかったのよ。
嬉しい』
『クリスティーナなら、うちのハンスを引っ張ってくれるから安心だ。
だが…
アイツは大丈夫か?』
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