valentine×kiss×2
私の恋
先にフロアに戻った私は、戦場と化した狭いカウンターの内側で、元気よく仕事を始めた。
香川くんがくれた小さなチョコは、私に元気をくれたんだ。
そんなこんなで、気がつくとに閉店時間を迎えていた。
あ~、とうとう終わっちゃったんだな。
これでみんなとお別れなんだと思ったら、
寂しくて。
これで香川くんともお別れなんだと思ったら、
涙が出そうになって。
ここで別れたら、住んでる地域が全く違う私たちは、偶然会う事もきっとない。
やっぱり今日でお別れなんてイヤだよ。
振られてもいい。
自分の気持ちを伝えたい。
でもいつ伝えよう。
帰り、外に出て来るのを待っていてみようかな。
そんな事を考えていた私の耳に、釜石さんの言葉が入って来た。