Ⅹ(クロス)
プロローグ
カチッ カシャッ
カチッ カシャッ
カチッ カシャッ
・
・
・
「おい! カラス、
その カチカチやるの止めてくれねーか!
気が散ってしょーがねぇ。」
カウンターのいちばん奥の壁に寄りかかり 足を隣りの椅子に投げ出している、髭面の男は、低い嗄れた声を投げた。
黒いツンツン頭の少年は、黒ずんだカウンターテーブルを燻し銀のライターでコツコツとせわしなく叩き、男ではなく入り口の方を見る。
ガタガタと鳴るドアは、もう長いこと閉まったきりだ。
少年は口元を歪め、「チッ!」と舌打ちをした。
「脅しのネタ探してるようなおっさんには分からねーよ!
俺がどんだけこの日を待ってたのかさ。」
カチッ カシャッ
カチッ カシャッ
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「おい! カラス、
その カチカチやるの止めてくれねーか!
気が散ってしょーがねぇ。」
カウンターのいちばん奥の壁に寄りかかり 足を隣りの椅子に投げ出している、髭面の男は、低い嗄れた声を投げた。
黒いツンツン頭の少年は、黒ずんだカウンターテーブルを燻し銀のライターでコツコツとせわしなく叩き、男ではなく入り口の方を見る。
ガタガタと鳴るドアは、もう長いこと閉まったきりだ。
少年は口元を歪め、「チッ!」と舌打ちをした。
「脅しのネタ探してるようなおっさんには分からねーよ!
俺がどんだけこの日を待ってたのかさ。」