Ⅹ(クロス)
「義姉上、もう全ては動き出しているのです。
国民は、はっきりとした指針を求めている。
それを示すのは、国王である私の役目。
それが正しい方法であろうとなかろうと、私はラドニアを護る義務がある。
私は、このラドニアをより一層発展させ、その地位を確固たるものにするとお約束いたしましょう。
あなたはそれを傍らで見ていてくださればいい・・・。」
「フェルナンド・・・ ではリディアは、あの子はどうなさるおつもりですか?」
リディアという言葉を耳にして、フェルナンドの表情は見る間に強張っていく。
「義姉上・・・
リディアの事は、はっきり申し上げて王室への裏切りと言っても過言ではありますまい。
何故、ナユタが王室の中に存在していたのか。
兄上はそれを承知されていたのか・・・。
あなたに問いただしたい事は山のようにあります。
けれど今、私はあなたの過去を詮索するような真似はしたくありません。
あなたの苦しむ顔は見たくはない。」
「ならば・・・」
国民は、はっきりとした指針を求めている。
それを示すのは、国王である私の役目。
それが正しい方法であろうとなかろうと、私はラドニアを護る義務がある。
私は、このラドニアをより一層発展させ、その地位を確固たるものにするとお約束いたしましょう。
あなたはそれを傍らで見ていてくださればいい・・・。」
「フェルナンド・・・ ではリディアは、あの子はどうなさるおつもりですか?」
リディアという言葉を耳にして、フェルナンドの表情は見る間に強張っていく。
「義姉上・・・
リディアの事は、はっきり申し上げて王室への裏切りと言っても過言ではありますまい。
何故、ナユタが王室の中に存在していたのか。
兄上はそれを承知されていたのか・・・。
あなたに問いただしたい事は山のようにあります。
けれど今、私はあなたの過去を詮索するような真似はしたくありません。
あなたの苦しむ顔は見たくはない。」
「ならば・・・」