Ⅹ(クロス)
「よろしいのですか? 国王陛下。
いくら王妃様とはいえ、あの者を逃がした罪は重大かと存じますが・・・。」
王宮の地下の官房室。
王室の重鎮オウガが珍しく顔色を変え、国王であるフェルナンドに向かって声を荒げる。
「よいのだ。」
「しかし、いくら精神に破綻を来たしているとはいえ、あの者の存在自体がこの王室の機密事項ではありませんか。
その者が世間の目に触れるとなれば、また王室の不信が増長されるに違いありません・・・。」
「よいと言っている。」
「しかも、あの男は我々に足を撃たれている・・・。
その理由が世間に知れなどしたら・・・」
――ガシャンッ!!
「黙れ! オウガ!!
それ以上言うとその口を利けなくしてやるぞ!!」
国王フェルナンドは、手に持ったグラスを床に叩きつける。
「・・・・。」
いくら王妃様とはいえ、あの者を逃がした罪は重大かと存じますが・・・。」
王宮の地下の官房室。
王室の重鎮オウガが珍しく顔色を変え、国王であるフェルナンドに向かって声を荒げる。
「よいのだ。」
「しかし、いくら精神に破綻を来たしているとはいえ、あの者の存在自体がこの王室の機密事項ではありませんか。
その者が世間の目に触れるとなれば、また王室の不信が増長されるに違いありません・・・。」
「よいと言っている。」
「しかも、あの男は我々に足を撃たれている・・・。
その理由が世間に知れなどしたら・・・」
――ガシャンッ!!
「黙れ! オウガ!!
それ以上言うとその口を利けなくしてやるぞ!!」
国王フェルナンドは、手に持ったグラスを床に叩きつける。
「・・・・。」