Ⅹ(クロス)
「う、嘘だろ?!
何でユウリが一緒で俺は留守番なんだよぉー!!」
「救急隊員がいなくなったら誰が患者を運ぶのかな。 え?」
「え?って、救急隊員は俺一人じゃないしね!
だいたいそしたら誰がリディアさんを乗せてくのさ!
まさかユウリの単車の後ろって訳にもいかねェだろ!」
「そうですね。僕も、カラスくんの車が必要だと思いますよ。」
ライトはカラスの必死の形相を見て今にも吹き出しそうになりながら言う。
「ただし、カラスくんにはキチンと仕事をしてきて貰います。」
「へ? 仕事?!」
「ええ。 シュラムでしか手に入らない薬草を取ってきて貰いたいのです。」
「OK!OK! 任せとけって! 俺、薬師助手だからさ!」
「マジかよ…。
うるせー旅になりそうだぜ。」
ユウリは思わず額に手を当てた。