Ⅹ(クロス)
「あ、これは有り難く頂くよ。
いつかこれでココの花嫁衣裳を仕立てるとしようかね。
まぁ、行き先があればの話だけどさ。」
「あ、ちょっと、何それー! アタシはこう見えても・・・」
「おい、ちょっと待て。」
ココの言葉をカラスが遮る。
「リディアさんがうちの子って事は・・・もしかして・・・もしかするとあれだよね・・・俺ってリディアさんの・・・」
カラスが顔を高潮させる。
――ベチッ!!
「痛て!!」
ユウリがカラスの額を叩く。
「だから、妄想走らせんなって。」
そのユウリの腕をココがぐいと掴む。