Ⅹ(クロス)

「ねぇユウリ、アタシに何か言う事はないわけ?!」


「ぁ。忘れてた。」


「ひっどーい!!

ユウリったら、いつも気が付いたらどっか行っちゃって居ないんだからぁ!」


「分かった。

じゃ、ココがいい子にしてたら・・・」


「してたら?」


「ご褒美にキスしてやる。」


「ほんと?!」


「ぅヲーイ!! ココ!

それは俺が許さねェ!!」

カラスが口を尖らせる。


「べェーだ。もう約束しちゃったもん!」

ココは真っ赤になりながら、母親の後ろに隠れた。


「ほら、もう行くぞ!」

ユウリは残りの荷物を担ぐと、ジープへと向かった。

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