Ⅹ(クロス)
ユウリはテントから飛び出してリディアに駆け寄ろうとし、思わず息を飲む。
突然天空から幾羽もの小さな黄色い鳥が一斉に舞い降り、リディアの周りに羽ばたき始めた。
鳥の羽ばたきは大きな渦のような風を起こし、リディアの周りを旋回する。
リディアの黒髪はそれに弄ばれるように大きく持ち上がり、ふわふわと靡いた。
鳥は、幻影のようにその形を現したり薄れさせたりしながらある方向へリディアを招いているかのように見える。
(何なんだ・・・一体・・・)
リディアは、一歩一歩、戸惑いながら足を踏み出す。
リディアの行く先には、カルマの森の黒い大きな影がある。
そして、その中腹あたりから、青緑色に輝く巨大な光の柱が空に向かって真っ直ぐに立ち昇っていた。
(あそこへ行くっていうのか?!)
・・・と、急にリディアは立ち止まり、カタカタとその肩を震わせながら崩れるようにその場にしゃがみ込んだ。
「お、おい!!」
ユウリは我に返ったかのようにリディアの下へ駆け寄った。
突然天空から幾羽もの小さな黄色い鳥が一斉に舞い降り、リディアの周りに羽ばたき始めた。
鳥の羽ばたきは大きな渦のような風を起こし、リディアの周りを旋回する。
リディアの黒髪はそれに弄ばれるように大きく持ち上がり、ふわふわと靡いた。
鳥は、幻影のようにその形を現したり薄れさせたりしながらある方向へリディアを招いているかのように見える。
(何なんだ・・・一体・・・)
リディアは、一歩一歩、戸惑いながら足を踏み出す。
リディアの行く先には、カルマの森の黒い大きな影がある。
そして、その中腹あたりから、青緑色に輝く巨大な光の柱が空に向かって真っ直ぐに立ち昇っていた。
(あそこへ行くっていうのか?!)
・・・と、急にリディアは立ち止まり、カタカタとその肩を震わせながら崩れるようにその場にしゃがみ込んだ。
「お、おい!!」
ユウリは我に返ったかのようにリディアの下へ駆け寄った。