Ⅹ(クロス)

「ん・・・」

リディアは、一瞬ピクっと体を振るわせると、その長い睫毛をゆっくりと上げた。


「ユウリ!」


「ああ。

何も言うな・・・」


「ユウリ ユウリ ユウリ!!!」


リディアはユウリにギュッとしがみ付き、その胸の中で何度も何度もその名前を呼んだ。

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