Ⅹ(クロス)
リディアはその碧色の目を真っ直ぐにナフサに向ける。
「リディア、お前は恨んでおるかの? フェルナンドの事を・・・」
リディアは目を見開いてナフサを見る。
「ど、どうして・・・」
「ああ、分かっておるよ。 こうなる事は分かっておった。
あの大陸の民が、ジプサムを手にした時からの・・・。」
「?」
リディアは、怪訝そうに眉を寄せる。
「さっきも言ったじゃろ。
ジプサムは、生き物によって守られておる・・・と。」
「ええ。」
「ジプサムは守られておるだけではない。
生かされておるのじゃ。」
「ジプサムは生きている・・・ということですか?!」