Ⅹ(クロス)
「そうじゃ。
光、土、水、植物、大気・・・この地上に存在する全てのエネルギー
ジプサムはそれを吸収し、何億年もの歳月をかけて、体内で増殖し、育てているのじゃよ。」
「だから・・・それはどんな鉱物の作り出すそれよりも、強いエネルギーを持っていた・・・。」
リディアは確かめるように呟く。
「そうじゃ。
大陸の民たちがそれに目を付けぬ筈がない。
彼等はエネルギーに飢えておったからの。
そして、彼等は欲するがままにそれを切り崩し、利用したのじゃよ。」
「なんて・・・」
「無計画じゃと思うかの?
確かに彼等は己の欲望を抑えることが出来なんだ。
じゃがの、それは無理からぬことなのじゃ。」
「どうしてですか?」
リディアは首を傾げる。