Ⅹ(クロス)
リディアは、その言葉を遮ってユウリの目を真っ直ぐに見る。


「ラドニアの民が、ラドニアの大地が私を待ってる。

それが・・・分かったの。

だから、どうしてもラドニアへ行きたいの。」



その目は何かを決意したかのように、微動だにしない。


「お前ってヤツは・・・」

ユウリは大きく息を吐き、その視線を前へ向ける。


「行くって言ってもな・・・

多分、そう簡単に行ける状況じゃねェぜ。今はよ。」


「分かってるわ。でも・・・」


「あのさ・・・方法は無い事もない・・・よ。」

突然、カラスが口を挟む。


「えっ?!」


「カラス、お前何言って・・・

あっ、お前まさか・・・」

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