Ⅹ(クロス)
常に何者かに追われるように働き続けてきた民衆は、己のしている事に疑問を懐き始めていた。
どこまで進むのか・・・
何故進まなくてはならないのか・・・
その先には、何があるのか・・・
緋色の光に包まれているうちに、その疑問は彼らの中で膨張していく。
そして、遂に彼らは一つの結論に達する。
今は
止まらなくては
ならない。
緋色に輝く服を身につけた民衆には、働く事を放棄する。
軍の執拗な攻撃にも怯まず、彼らは彼らの意志で、進む事を止めた。
そして遂に・・・