Ⅹ(クロス)
ケインはそう言うなり自分もマスクを装着し、厳しい口調でリディアに言った。
「リディア様、お気をつけください。
ここからは、私が先に参ります。
ご気分が悪くなられましたら、すぐに言っていただけますか?
決して無理をなさいませぬように。」
「ええ・・・分かったわ。」
リディアは小さく頷いた。
二人は格納庫の周りをぐるりと囲むように造られた細い通路を歩く。
通路は薄暗く、横の壁には一定の間隔で通気口が作られ、そこから断続的に蒸気が噴出している。
何本もの太いダクトが通る低い天井からは、ゴーッという音が聞こえている。
ジプサムは中央部の扉の中にある。
ケインは扉の脇のボックスに注意深くカードキーを差し込んだ。
徐々にひらかれる扉の隙間から幾筋もの光が溢れてくる。
「リディア様、お気をつけください。
ここからは、私が先に参ります。
ご気分が悪くなられましたら、すぐに言っていただけますか?
決して無理をなさいませぬように。」
「ええ・・・分かったわ。」
リディアは小さく頷いた。
二人は格納庫の周りをぐるりと囲むように造られた細い通路を歩く。
通路は薄暗く、横の壁には一定の間隔で通気口が作られ、そこから断続的に蒸気が噴出している。
何本もの太いダクトが通る低い天井からは、ゴーッという音が聞こえている。
ジプサムは中央部の扉の中にある。
ケインは扉の脇のボックスに注意深くカードキーを差し込んだ。
徐々にひらかれる扉の隙間から幾筋もの光が溢れてくる。