Ⅹ(クロス)
「それに、この国の経済と産業に関わる事は、全て私が行う。
それが亡き父上のご意志だった筈。
今更、兄上に口を出されるのは心外というものですよ。 」
フェルナンドは平然と国王アルフレッドを見返す。
「フェルナンド…、確かにこの王国をここまでにしたのはお前だ。
それを否定する訳ではない。
しかし、何故だ?
何故こんな事が起こる?
何故、どこへ行っても人々は苦しんでいる?
何故、今のラドニアには笑顔が無いのだ?」
フェルナンドは大きな溜息をつき、窓の外からリゲルの街を見渡す。
「国民の象徴として、平和と幸せの為だけに尽くしてこられた兄上には、分かりますまいな。
この大国を維持していく事の難しさなど…。」
「それは…」
アルフレッドは言い澱む。
それが亡き父上のご意志だった筈。
今更、兄上に口を出されるのは心外というものですよ。 」
フェルナンドは平然と国王アルフレッドを見返す。
「フェルナンド…、確かにこの王国をここまでにしたのはお前だ。
それを否定する訳ではない。
しかし、何故だ?
何故こんな事が起こる?
何故、どこへ行っても人々は苦しんでいる?
何故、今のラドニアには笑顔が無いのだ?」
フェルナンドは大きな溜息をつき、窓の外からリゲルの街を見渡す。
「国民の象徴として、平和と幸せの為だけに尽くしてこられた兄上には、分かりますまいな。
この大国を維持していく事の難しさなど…。」
「それは…」
アルフレッドは言い澱む。