ハッピーエンド・スーパーノヴァ
「でもいいんだ。私とユウちゃんが仲良く手をつないでたことを知って、ケンちゃんが嫉妬でハンカチを噛みちぎったり、お熱を出して寝込んだりしてしまえばいいんだわ。私が冷やしたり温めたりしてあげるの。ナイチンゲールみたいに」

きっとナイチンゲールは救済者である前に加害者になろうとはしないだろう。第一、あの男がそんなヤワなつくりをしているようには見えない。

その後もヨドミちゃんの恋愛妄想話を聞きながら、図書館への道を歩いた。

とりあえず、はた目から見れば、歳の離れたカップル、だろう。

最初はどぎまぎしたが、さすげに年下のペースに飲まれてもいられないので、冷静さを取り戻して職務をまっとうしようと周囲を観察しながら歩いた。

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