ハッピーエンド・スーパーノヴァ
「ねえユウちゃん、図書館行って日本の歴史読まない?」

バカな。張り込みはまだ始まったばかりだ。

「ずっとここにいるの、つまんないよ。それに、アンテナちゃんがもしかしたら別ルートで図書館に行ってて、すでに別のパンの本を読んでるかもしれないし」

アンテナ少女がパンの本ばかり読むとは限らないが、俺も我慢強い方ではない。

「そうだね。あんまり一箇所にいても不自然だし。でも、ボスの命令だから俺たちはさっきの道で行こう。ギャラマサの部屋も見て」

あまり見たいものでもないが、これもれっきとした仕事だ。

自信はないが。

「じゃあ、これ持って」

ヨドミちゃんが俺の手を取り、ポテチの袋を持たせ、腕を組んできた。

クソッ。悔しいが、たまらなくうれしい。

< 136 / 160 >

この作品をシェア

pagetop