ハッピーエンド・スーパーノヴァ
そして三度、俺の携帯が反応した。

ディスプレイに「目の前の小悪魔を止めろ」と映し出される。

これは見せないほうが良いだろうと携帯を引っ込めようとすると、

「貸してッ!着信拒否にするから!」

とヨドミちゃんが手を伸ばしてきた。

「無茶言うなよ。仕事できないじゃん」

「仕事と恋とどっちが大事なの!」

カウンターではマスターとウェイトレスが「仕事と偽って、他の女からのメールを!」「語尾にハートマークで、今日は残業無いよ、って!」と盛り上がっている。

テーブル越しにヨドミちゃんと携帯の取り合いをしていると、視界の端、窓の外に、図書館に入っていく少女の姿が見えた。

アンテナ、だ。
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