ハッピーエンド・スーパーノヴァ
7,8分もたっただろうか。

メールが来ない・・・

まさか、このタイミングで寝たんじゃなかろうな、あの人。

座って本を読んでいたアンテナ少女が立ち上がり、貸し出しカウンターに移動した。

「出るみたい。どうするの?」

ヨドミちゃんが俺を見上げる。

「どうするも、とりあえず後をつけよう」

アンテナ少女は「豆腐料理108手」を借りる手続きを終え、図書館を出て、駅へ向かう通りへ向かった。

俺とヨドミちゃんも、距離をあけてそれに続く。

アンテナ少女は、前と同じく、左のわき道に入り、線路沿いのT字路までゆっくり歩いていった。
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