ハッピーエンド・スーパーノヴァ
見間違いではない。

たしかに、彼女の頭のてっぺんにはガラス玉を乗せた髪の毛のアンテナがピンと立ち、歩くのにあわせてユラユラ揺れている。

「ほら、ユウちゃん。彼女に声かけちゃいなよ」

ボスが言う。

どこまで本気なんだこの人は。

駅の方に歩き始めた白い少女に俺は小走りに駆け寄り、

「あのっ」

と声をかけた。

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