ハッピーエンド・スーパーノヴァ
「なんにしても昨日のアンテナ少女さ。わかっている情報は彼女が図書館を利用していることと、駅までの道の、あのT字路までの道を通ること。と、ゆーことで、だ」

ボスは自分のデスクの下にもぐりこみ、釣り人が使うような折りたたみの椅子と帽子と、宴会で大活躍のデカ鼻ひげメガネを取り出した。

「今日は張り込み、さ。ユウちゃんには交通量調査アルバイトのフリをしてもらう」

「・・・ボス、ヒゲメガネはお断りします」

「ユウちゃんはアンテナちゃんに顔がわれてるんだぞ」

俺はボスからヒゲメガネを受け取ると、でかいプラスティックの鼻をメガネから取り外した。

「僕はこれで」

「むう・・・」

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