ハッピーエンド・スーパーノヴァ
そうして、俺は昨日アンテナ少女が逃亡(?)した道のりの、大通りの彼女が左折したわき道の入り口に陣取って、カウンターを片手に通りすぎる車や人を眺め続けた。

ボスは「俺はアンテナちゃんが飛び越えた線路の向こう側、ヨドミは図書館まわりを調査ね。アンテナちゃんを発見したらすぐに俺に連絡するように。それ以外でも何か面白いことがあれば連絡のこと」と言っていたので、今は駅に近い住宅街を徘徊しているはずだ。

ヨドミちゃんは図書館か。

おそらく今頃「マンガ日本の歴史」を読んでいるのだろう。

朝もラッシュの時間を過ぎているので、通勤らしい人々はもういないようだ。

時々、買い物に行くらしい自転車のおばちゃんや、犬の散歩のおじさんが通った。

通行人は少ないが、車は途切れることなく行き交っていた。


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