学園皇子はメガネ少女に夢中
「幽霊が出たみたいな声出しやがって、お前なんで閉めるんだよ」
…
「俺すっげー困ったんだけど」
…
「なぁ薫風!!」
なんだろ、イライラする
「毎回毎回違う女の子が来て仕事に差し支えがあったのでその元を絶っただけです。仕事は終わったので帰っていただいて結構です」
「…ごめん」
え
「皇子…?」
「デートって行っても少し話しただけだから薫風安心してくれ」
「え、あ…はぁ」
なんで弁解されてるんだろう
「解ってくれた?」
なんか良くわかんないけど
「解りました」
すると皇子が子犬みたいに笑う。その顔にほら…また
ドキッ
皇子が当然の様に手を繋いで来る
「帰ろうか」
私やっぱり病気だ
いつもならすぐに振りほどけるのに今日に限って出来なくて
「薫風?」
「い、いわれなくても帰ります」
それどころかこの手を
「素直じゃないなぁ」
握られたこの手を離したくないと思う自分が居たのだった