学園皇子はメガネ少女に夢中
「ねぇ薫風」
私はまだ生徒会室でコンテストの紙を見ていた
「どうかしましたか皇子?」
私は紙を見たまま皇子に返事を返す
「コンテスト、春と出たい?」
「は…?」
いや出来れば出たくないんですけどという言葉が出せないのは
「皇子…?」
あまりにも寂しそうに
傷付いたような顔でアタシを皇子が見ていたからだろう…
気が付いたらアタシは皇子を抱き締めて居た
皇子は驚いているのか固まったままだ
「皇子が良いですから…」
「かおる…」
「あ…」
ドンッ
「いっ…自分から抱き締めといて突き飛ばすなよ」
皇子が頭を片方の手で抑えながらもう一方の手で倒れた椅子を起こしながら立ち上がる
「おおお…おう…皇子がいき、いきなり胸触るからじゃないですか!!」
こんの変態!!人がせっかく…
「けど薫風…ありがとうね」
「え」
皇子の優しい笑顔がアタシをドキドキさせる
皇子はアタシのオデコに触れるようなキスをした後
「誰にも譲らない」
そう扉に向かって力強く言ったのだった。
どうやらアタシ
好きにならないと思い決意していた人間を好きになってしまったようです
「世話が焼けると思わない?佐和山さん」
「薫風はちょっとだけ鈍いから」
勘だけ生きてる女の親友だけあるね
少しどころじゃないと思うぞ
皇子と薫風か…うん良いカップルだな
繭と春希は生徒会室から教室へと続く廊下を互いの親友のことを思いながら歩くのだった