学園皇子はメガネ少女に夢中
「百合華は不器用なんだ…キツイ言い方しか出来ない…だけど…優しいよ」
いつから居たのですか…
「東藤さん…」
「俺は百合華が俺の居ないとこで泣くなんて嫌だ。頼りないって思われてるみたいで…不安なら尚更だよ」
「東藤さん」
そっか白鳥さんは
甘えなさいって言いたかったんだ
自信持って
頼って甘えて…
失礼は
和宮先輩が選んだ人を
「恥をかかせた」とか
言う資格はないって事か
「三神さん…心配してたよ。じゃあね」
東藤さんは静かに消えた
「あの2人は以心伝心って感じだな」
と、繭ちゃん
「そうですね…私戻ります!!ありがとうございました」
三神さんが戻った後
繭ちゃんと2人になった
「ねぇ薫風」
「はい、なんでしょうか?」
「皇子が好きなんでしょ」
うっ…
「なら、少しはあんたも甘えなさい!!」
繭ちゃん…
「取られるのは凄く淋しいけど」
え?
「薫風が選んだんだもんね…性別は変えれないし」
繭ちゃん…?
「アタシは友達でも十分。だから…だから早く」
「"恋人になりなさい"」
「なっ…えぇ…む」
クスクスと笑いながら繭ちゃんは衣装室を出て行こうとする
「繭ちゃん。繭ちゃんはアタシのたった一人の親友です」
繭ちゃん
ありがとう
「…さんきゅ」
小さな呟きと同時に扉が閉まった