学園皇子はメガネ少女に夢中
「逆に皇子はどうしてそんなに余裕なんですか」
皇子はアタシを見て柔らかな笑みを浮かべた後
「"薫風と一緒だから"」
その一言をキザに言ってくれやがった
「な…な、なに」
真っ赤になったアタシを見て皇子はククッと笑いながら
アタシの頭をポンポンと撫でるとどこかに消えた
何よ…ズルい
ズルすぎる
ドキドキなんかしたくない
好きになってから不可能な話だけど
ムカつく
アタシばっかり
「好きみたいじゃない…」
「副会長…?」
「あ、三神さん」
私は慌てて真っ赤な顔を冷まそうとする
「先ほどはありがとうございました」
ニコッと笑った後
頬が桃色に染まる
かわいー三神さん
和宮先輩羨ましい…
「副会長、大丈夫ですか?」
「え、あ、変態じゃないよ」
「…」
「…」
最悪…
「あはは!!」
良かった笑ってくれた
ハズカシー
「副会長が変態じゃないのは知ってますよ!!頭でも打ったのかと心配しちゃったじゃないですか」
あーと言いながら笑い涙を人差し指で拭う三神さん
と
頭…打ったのか
軽く傷付く私…