学園皇子はメガネ少女に夢中
皇子はすぐに見つかった
あの人はとにかく目立つのだ
女の子たちに囲まれて嬉しそうに微笑んで居る
「やっぱり逃げちゃおうかな…」
離れた場所から階段近くの壁に身を隠し呟く
「妬いてんの?」
「きゃあ!!」
突然現れた美沢さんに私は驚きバランスを崩してしまった
「あぶねっ!!」
間一髪で美沢さんに助けられる
しかし不味いことになった
「わりぃ」
「いえ…」
一瞬だけ
本当に一瞬だけ
唇がぶつかった
美沢さんは「気にするな。」と残して階段を降りて行った
私はその場に座り込んだまま考える
「事故…だよ、ね?」
「愁滋くぅーんどぉしたのぉ?」
「どうやら僕の猫が、誰が飼い主かを認識出来てないみたいなんだ」
「猫飼ってるの?みたぁい」
「また今度ね」
私は知らない
皇子が気付いて居た事を