ココア
恋の季節
『昨日のドラマみた?』
『見た見た!やっぱ、
かっこいいよねー』
『あんな彼氏欲しいーっ』
『うちもー』
あんたたち
『うちの彼氏がさあ。』
『ああ、社会人の人っ?!』
『そー、優しいのー。
Hもうまいし、欲しいもの
一杯買ってくれるし
やっぱ年上だよねぇー』
雌ブタが
分別ある大人が
女子高生に手だす訳
ねーだろ?!
あら、やだ、お下品
(先生の言葉づかいが、
うつっちゃった)
『やっぱ、あの人、
彼女いるなかなあ‥‥‥』
『あたしも気になる。
考えただけで、せつないよぉ。』
『ホントだよ。』
軽々しく、せつないとか
ゆーな。
『ねえ、七海は?
七海は、今、好きな人とか
いるの?』
え?七海?
・・・七海は、今、フリーだし
好きなヒトもいないけど。
これだけは、わかるよ。
「あんたたちねぇ。
その顔みてると、本気で恋愛
してないと思うよ。
『セツナイ』ってのはね。
そんな表情を指す言葉じゃ
ないんだよ。
まだまだ、子供だね。」