ココア

 
「高校生コンビ、元気だな。
もう夏服?」

啓太も七海も、学校は
違うけど、同じ市内だから
この時間にレッスンに
来ようと思えば
学校が終わったら即効
制服のまま、来なくちゃ
間に合わないんだ。

だから、いつも学校の制服。

「せんせ、七海も
ノド渇いたよぉ」

チャッカリ奢ってもらおうと
先生の腕に縋り付けば、

「俺もぉー。」

啓太も、おんなじ様に
堂野先生の反対の腕にすがり
キモチ悪ぃーんだよなんて
アタマを叩かれてやんの。

「お前ら、おこちゃまは、
晩御飯、食べられなくなるから
飲まなくていーの。」

なんて、先生は、タバコに
火をつけながら笑う。


「あ。」


啓太が、小さく声を漏らして
「シー」って、気配を消す様
促して来る。


なあに・・・?


啓太の視線の先には
何度か、イベントでみた
おねえさんが、
時計を気にしながら、
部屋割表と講師名を
確認していた。


あの、おねえさん知ってる。

いつも、すごく
エロい衣装ででてくんの。
 

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