ココア

 
イベントの応募用紙と一緒に
先生が録ってくれた
オーディション用のデモ音源を
受付のおねえさんに提出して
教室会場をでた。

自転車置場で、
啓太と別れる。


「んぢゃ、啓太、来週ね。」

「おうっ!」


愛車のタイヤのロックを
解除してると、
先に自転車に跨がった
啓太が、再び近づいて来た。


「七海。」

「ん?」


「先生の『片想い』
成就させてやろうぜ!」

「うんっ!」


二人で、ハイタッチして
意志を固める。


絶対、先生の為にも、
あの『エロいおねえさん』を
いただくんだ。


頑張るぞ。







先生、あたしたちが
ついてるからね。

頑張るからね。





あたしたち。








 

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