ココア



目立たない様、出入り口際で
ひっそりと立ち見する。

かつての
自分の生徒の上達ぶりに
内心、歓喜したり

変わらずの講師仲間に
懐かしさ満載だったり…


講師とも客とも
割りきれない気分で
ステージを眺めていると


MC中の暗い客席通路を
レンと歩く真月を発見し
頑張れよって…声をかけるべきか
迷う。


視線を送っていると
こちらに向かってくる真月が
俺を視界に捕らえた事を
認識した。


目があった…

…ドクンと心臓がなる。



こちらに向かい
数歩踏み出した真月を
俺に気づかないレンが呼んで
真月は、目線をこちらに残して
踵を返した。




…エロ衣装の仕込みだろう…




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