ココア
『あんた達は、
ANGELのママと一緒に、
出生届けを提出に
ついて行くのよ。
提出には、あんた達の
父親も一緒に行くわ。
…大体、想像しているでしょうが、
又もやあの男は、ANGELに
自分勝手な名前をつけようと
している。
あんた達は、出生届が
受理される前に、あのオトコを
取り押さえて、ANGELの
ママが、望む名前で
提出できる様にするのよ。』
音村家に向かう道中
母親から現状説明と
指示が下った。
正直、面倒に巻き込まれたと
しか、思わなかった。
でも、音村家に着いてすぐ
『どうしたの!?』
母親が車から
飛び降りんばかりに
妹を抱き泣き出した
父の奥さんに駆け寄った。
『どうしましょう、
テレサさん、あの人が
オムツを替えてる隙に
出生届を持って行って
しまったの!!』
…因みに、うちの
リーサルウェポンな母は
“テレサ”という…
『なんて事!!!
印鑑は、持ってる?』
『ハイ!ここに!!
たった今行った所なの!!』
『乗って!!
直ぐに行きなさい!!
恋汰!恋次!わかってるわね!?
失敗は許さないわ!!』
妹を腕に抱きとりながら
母親は、強い口調で
指示を出し、俺たちは
役所へ向かい、ワラワラと
出発したのだった。