加納欄の昔 シリーズ22 シーズン3
「なんだよ、加納。昔の上司が来たのに、挨拶も無しかよ?こちらの刑事さん達にも、俺と同じ思いさせてんだろ?ねぇ、あんた毎日大変だろ?」

五島さんが、大山先輩に絡んだ。

「まぁ、大変だけどな」

「だろぉ?」

大山先輩も、同意した。

五島さんは、大山先輩が同意したコトに、喜んだ。


………………。


それでもあたしは、何も言わない。

大山先輩が、話し続けた。

「頑固だし?単独行動起こすし?俺の言うこと聞こうともしねぇけど?でも、退屈しないっすから。コイツといると、俺が。じゃ、失礼、欄行くぞ」

大山先輩は、あたしの腕を掴むと、歩きだした。

「大山先輩、お昼代」

あたしは、また思い出したかのように、話しはじめた。

「わかった。わかった。今回は、特別に払ってやるって、ついでに夕飯つけてやるよ」


!!!!


あたしは、歩きながら、大山先輩を見つめた。

「ホントですか?今の言葉、ホントですか?」


いやぁぁぁぁん(>_<)


でぇぇとですよねぇぇぇ(>_<)


機嫌は悪くなかったが、上機嫌になった。

「午後の仕事も頑張りますよぉ。定時で上がりますからねっ!」

「お〜お〜。俺の分まで働いてくれ」

「いいですよ。何でも言ってください」

こんな2人の会話を見ていた、五島さんが、また話しかけてきた。

「お前笑うことできたんだな。今日の夜、飯、付き合えよ。久しぶりに昔話でもしないか。お前が、無愛想だった頃の時のよ。ねぇ、知りたいでしょ、おたくも」

「あの、今日は、ちょっと……」

「フッ……やっぱりな」


フゥゥゥ(-.-)


あたしは、小さくため息をついた。

「俺のこと嫌ってたもんなぁ。笑った顔なんて1度も見せたコトなかったよなぁ。あれか?ソイツにたぶらかされたのか?お前、男に免疫ないもんなぁ」


なんですぅってぇぇぇ!!!


さすがに、頭にきた。


大山先輩になんて失礼なっ!!!


あたしは、きびすを帰すと、五島さんの所まで、歩いて行った。

それより早く、大山先輩が、五島さんの所にたどり着き、有無を言わせず1発殴った。


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