追いかけて~恋の行方
それからアックンと手を繋いで、駅前のアイスクリームショップに行った。

「俺は甘いの無理。お前好きなの食えよ」

せっかく一緒に並んだのに、アックンはアイス食べないんだって。

美味しいのに。

あたしが大好きなチョコチップとストロベリーチーズケーキのダブルコーンをペロペロ舐めてると、アックンが嬉しそうに覗きこんでくる。

「欲しいの?」

って、スプーンですくって、アックンの口へチョコチップを突っ込んだ。

小さなピンクのスプーンをくわえたアックンたら、可愛い♪

「ったく、俺は甘いの駄目なんだって」

ちょっと顔をしかめてアックンが怒る。

「ごめ~ん」

あたしは、アイスに夢中で上の空で返事する。

口の中が美味しいアイスの味で満たされて、あたしは上機嫌で歩く。

アックンと手を繋いで。

あたしの家は、アックンの家と川を隔てた丁度反対側で結構近いらしい。

だから、一緒に帰る時は家まで送ってくれるんだって。

ちょっと嬉しい。
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