追いかけて～恋の行方
小学生だったあの日、友達にからかわれて、学校で忍のことを無視しちゃった。

その後、すっごく後悔して、忍がもう口きいてくれなかったらどうしようってドキドキして、でもさ、家に帰ったらすぐ忍が迎えに来てくれて、一緒に遊びに出かけたんだよね。

忍はあたしが学校でかれかわれてるの、知ってたんだ。

だから、何にも言わないで、あたしの勝手な行動をそのまま受け止めてくれた。

そういう優しい奴なんだ、忍は、昔っから。

あたしが怒った時は、その気持ちが静まるまでちょっと離れて、

あたしが悲しい時は、何も言わずに側にいてくれた。

恋する気持ちが大きく成りすぎて、そういうとこ忘れてたのかも。

女として見て貰いたいって気持ちがいっぱいで、猫かぶってたとこあるかもしれないな。

でも、そんな必要、ないんだよね。

忍は、見栄っ張りなあたしも、気弱なあたしも、男っぽいあたしも、ガサツなとこも、みんなひっくるめて、あたしのこと、受け止めてくれるんだよね。

少しずつ、近づけばいい。

一歩一歩、結ばれる日を目指して。

いつまでも、あなを想い、結ばれていたい……

わたしの祈り。

『as a pledge』

その指輪に誓いを込めて。
< 161 / 171 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop