追いかけて~恋の行方
後半は1対1のタイから、緊張感を保ったまま試合は折り返した。

明星のスタミナ不足が目立ちはじめた残り5分。

ディフェンスの隙をついて、高田がボールをカットし、俺にワンツーで回してきた。

伊達に毎日自主トレしてねぇよ、スタミナだけは自身がある俺。

その時、明星のディフェンスに穴が開いた。

ゴールまでの道筋がくっきりと見える。

俺はボールを蹴り、ドリブルで一人ゴールを目指して突き進んだ。

キーパーと一対一で対峙する。

チャンスは一度。

俺の左足がゴール右上を狙ってボールを蹴り上げた。

『シュ~ト!!』

ボールは弾丸並みの速さでゴールに吸い込まれていった。
< 59 / 171 >

この作品をシェア

pagetop