追いかけて~恋の行方
宮古麗は、黙って一人、大橋の下の河川敷へと降りていく。

橋のむこう側の開けた広場には、ゴールを備えたサッカーグラウンドもあるというのに、麗が向かったのは、橋の下の薄暗い狭い空き地。

そこで麗はおもむろにボールを取り出すと、一人リフティングの練習を始めた。

ポン、ポン、ポン、コロ……

ポン、ポン、コロ……

お世辞にも上手いとは言いがたいリフティング。
二回か、良くて四回続けば御の字か。

こいつ、俺をこんなとこに置き去りにして、何一人で『練習』してんだ……

それも、思いっきり下手糞だし……

俺は仕方なく、麗のいる河川敷へと降りていった。

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