My fair Lady~マイフェアレディ~
同じニッとした笑いでも瞳の色が違った。ただそれだけでこんなに印象が違うなんて…

俺はその微笑に見とれてしまっていた。

そして、直ぐに頭の中を過ぎったのが先程の若い店員。
あの女性と自分が同じようになってしまったのがなんだか許せなくて悔しくて、俺はフイッと顔を反らしてしまった。

しかし、彼は気にする風でもなく、俺の頭を撫でながら視線を前に戻して。良く通る心地いい声で甘く囁くように歌いだした。


『London bridge is falling down,
Falling down, falling down,
London bridge is falling down,
My fair Lady.』

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